コンジュブローク（Conjubrook）

著者 スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士 Ph.D.

結合型エストロゲンの作用機序と効果

コンジュブローク(Conjubrook)の主成分の結合型エストロゲン(Conjugated Estrogens)は、体内で活性のエストラジオールに転換され、卵胞ホルモンを補充する作用があります。そのため、更年期障害に伴う不快症状、のぼせ、発汗等、血管運動神経症状に対する有効な治療方法の女性ホルモン補充療法(HRT)として用いられます。また、卵巣欠落症状、卵巣機能不全症、不妊症、腟炎、機能性子宮出血の治療にも使用されています。さらに、骨量増加や骨折予防の効果があることも認められており、結合型エストロゲンを長期的に摂取することで骨粗鬆症の予防もあると期待されています。

結合型エストロゲンの服用方法

● 成人の場合、コンジュブローク(Conjubrook)を結合型エストロゲンとして、1日に0.625〜1.25mgを経口投与してください。

● 機能性子宮出血または腟炎の場合は、1日0.625〜3.75mgを経口投与してください。

年齢や症状により、適切な量を服用してください。医師の指示がある場合には、必ず指示に従い服用してください。

コンジュブロークの個人輸入

個人輸入により結合型エストロゲンを含む製品を輸入することができます。代行サイトを利用する場合には、製品の正規性やコンジュブロークの副作用についての情報を確実に理解することが必要です。

結合型エストロゲンの禁忌と副作用について

結合型エストロゲンの禁忌と副作用についてです。

禁忌

本剤は以下の患者には使用できません。

1. エストロゲンが関係する腫瘍（乳癌や子宮内膜癌など）やその可能性のある患者［腫瘍が悪化したり、隠れていたものが現れたりする恐れがあります。］
2. 乳癌を経験したことのある患者
3. 血液が固まりやすくなる病気（血栓性静脈炎や肺塞栓症など）やその経験のある患者［エストロゲンは血液を固まりやすくする成分を増やし、血液が固まりやすくなる傾向を強めるとの報告があります。］
4. 動脈に血栓が詰まる病気（冠動脈性心疾患や脳卒中など）やその経験のある患者
5. 本剤の成分にアレルギー反応が出たことのある患者
6. 妊婦や妊娠の可能性のある女性
7. 重度の肝臓の機能障害のある患者
8. 原因がわからない性器からの出血のある患者［出血が子宮内膜癌によるものだとしたら、癌が悪化したり、顕性化を促す恐れがあります。］
9. 未治療の子宮内膜増殖症のある患者［子宮内膜増殖症は細胞が変形することがあります。］

副作用

結合型エストロゲン(Conjugated Estrogens)の副作用として、以下のような症状が起こる可能性があります。

● (ナトリウム貯留、体液貯留による)浮腫や体重増加
● 帯下増加、不正出血、経血量変化、乳房痛、乳房緊満感
● 過敏症、頭痛、発疹、蕁麻疹、血管浮腫、脱毛、皮膚色素沈着
● 腹痛、悪心、嘔吐、食欲不振、膵炎
● 肝機能障害(AST上昇・ALT上昇・Al−P上昇)
● 呼吸困難、血圧低下

また、重篤な副作用として以下の症状が起こることがあります。

● 血栓症あるいは血栓塞栓症（四肢、肺、心、脳、網膜等）

服用中は慎重に観察し、足の痛みやむくみ、突然の呼吸困難、息切れ、胸の痛み、めまいや意識のぼやけ、手足のしびれ、視力の低下などの症状や異常があらわれた場合、すぐに服用を中止し、適切な処置を行い、医師に相談してください。

参照：

医療用医薬品 : プレマリン

プレマリン錠0.625mgの解説：日経メディカル

結合型エストロゲン製剤 プレマリン錠0.625mg：ファイザー製薬

著者紹介： スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士は、学術・研究分野での確かな経験と、査読付き科学雑誌での出版、ファイザーなどの大手製薬会社での研究経験を有する薬学博士です。当ウェブサイトのすべてのページで専門知識を監修しています