ダパリル（Daparyl)

著者 スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士 Ph.D.

ダパグリフロジンの作用機序と効果

ダパリル(Daparyl)の主成分であるダパグリフロジン(Dapagliflozin)は、尿として糖の排泄を増やすことで、体内の糖を減らす作用があります。体内で糖の取り込みを行うタンパク質のSGLT2を選択的に阻害することで、糖の再吸収が抑制され、糖を体外へと排出します。ダパグリフロジンはインスリンとは関係なく血糖値を低下させます。また、糖を排出する作用から糖質制限と同じ体重減少効果も期待されています。他にも、慢性心不全の標準的な治療を受けている方に対する治療や、末期腎不全または透析施行中の方を除く慢性腎臓病の治療にも用いられています。

ダパリルの服用方法

・2型糖尿病
成人の場合、ダパリル(Daparyl)をダパグリフロジン(Dapagliflozin)として1日1回、5mg量を服用してください。十分な効果が得られない場合、経過を十分に観察しながら1日1回10mgに増量します。

・1型糖尿病
成人の場合、ダパグリフロジン5mgを1日1回服用してください。十分な効果が得られない場合、経過を十分観察しながら、1日1回10mgに増量します。

・慢性心不全、慢性腎臓病
成人の場合、ダパグリフロジン10mgを1日1回服用してください。

ダパリル（Daparyl）の個人輸入

個人輸入によりダパグリフロジンを含む製品を輸入することができます。しかし、代行サイトを利用する場合には、製品の正規性やダパリルの副作用についての情報を確実に理解することが必要です。

ダパグリフロジンの禁忌と副作用について

ダパグリフロジンの禁忌と副作用についてです。
禁忌
● 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
● 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者［点滴やインスリンで血糖値をすぐに下げる必要があるので本剤を使ってはいけない。］
● 重症感染症、手術前後や重篤な外傷のある患者［糖尿病の患者はインスリンで血糖値を調整する方が適しているので本剤を使ってはいけない。］
副作用
ダパリル(Daparyl)を使用すると、次のような副作用が出ることがあります。

● 性器感染（腟カンジダ症等）、尿路感染（膀胱炎等）、頻尿、尿量増加、陰部そう痒症、外陰腟不快感、腎機能障害、排尿困難
● 体液量減少、ケトーシス、食欲減退、多飲症、倦怠感、無力症、異常感
● 便秘、下痢、腹痛、悪心、嘔吐、口渇
● 背部痛、筋痙縮、眼乾燥、頭痛、振戦、めまい
● ヘマトクリット増加、高血圧、低血圧

重篤な副作用として、次の症状が現れる可能性があります。

● 低血糖
● 腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎（フルニエ壊疽）、敗血症
● 脱水
● ケトアシドーシス

上記の症状または異常がみられた場合は使用を中止し、医療機関を受診してください。

参照：

医療用医薬品：フォシーガ

フォシーガ錠10mg：日経メディカル

ダパグリフロジン：Wikipedia

著者紹介： スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士は、学術・研究分野での確かな経験と、査読付き科学雑誌での出版、ファイザーなどの大手製薬会社での研究経験を有する薬学博士です。当ウェブサイトのすべてのページで専門知識を監修しています