リピダトール （Lipidator）

著者 スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士 Ph.D.

アトルバスタチンの作用機序と効果

リピダトールに含有の有効成分アトルバスタチンは、「HMG-CoA還元酵素阻害剤」という種類に分類され、「スタチン系」に属する医薬品です。主に高コレステロール血症や家族性高コレステロール血症の治療に用いられます。

高脂血症(脂質異常症)は、血中コレステロール値やトリグリセリド(TG)値が異常に高くなるもので、生活習慣病の一つとも言われます。コレステロールはもともと、細胞膜や胆汁酸、ホルモンを生成するのに重要な役割を果たす物質です。ところが、悪玉コレステロールが増えてしまうと自覚症状がない状態で長期間に渡り動脈硬化が進行し、最悪の場合、心筋梗塞や狭心症、急性冠症候群、脳梗塞を引き起こしてしまいます。

コレステロールは主に肝臓で合成されます。そして、コレステロールの合成に必要な物質が「HMG-CoA還元酵素」という酵素です。
アトルバスタチンは、肝臓でHMG-CoA還元酵素の働きを阻害することによって、コレステロールが異常に作られるのを抑えます。これにより血液中のコレステロールをコントロールし、症状改善の効果をあらわします。また、動脈硬化の進行が抑制されることから、心筋梗塞・狭心症・脳梗塞などの発症リスクを低下させます。現在、アトルバスタチンはコレステロール値の改善において第1選択薬として処方されます。

参照：「脂質異常症」MDSマニュアル

「脂質異常症の検査と治療の最前線」日本内科学会

＊食事の油や脂質が気になる方へ、油の排出を助ける「オリスジョン」もおすすめです。

アトルバスタチンの服用方法

アトルバスタチンの服用量は症状により下記のように異なります。

高コレステロール血症

成人の場合は、1回あたり10mgを1日に1回服用してください。
年齢および症状に応じ適宜増減しますが、重症の場合は1日に20mgまで増量します。

家族性高コレステロール血症

成人の場合は、1回あたり10mgを1日に1回服用してください。
年齢および症状に応じ適宜増減しますが、重症の場合は1日に40mgまで増量します。

リピダトールの個人輸入

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アトルバスタチンの禁忌と副作用について

アトルバスタチンを服用すると禁忌や副作用が生じる可能性がありますので、注意が必要です。

禁忌

● 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
● 肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者
● 急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸
● 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦
● グレカプレビル・ピブレンタスビルを投与中の患者

副作用

アトルバスタチンを服用すると、一般的には下記のような症状が起こることがあります。

● 皮膚症状：発疹、皮疹、かゆみ、発赤など
● 肝機能系症状：AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇など
● 筋骨格系症状：CK上昇、筋肉痛、関節痛など
● 内分泌系症状：テストステロン低下、コリンエステラーゼ上昇など
● その他の症状：頭痛、全身倦怠感、帯状疱疹など

さらに、まれにですが下記のような重篤な症状が起こることがあります。

● 横紋筋融解症
● 免疫介在性壊死性ミオパチー
● 劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸
● 中毒性表皮壊死融解症
● 血管神経性浮腫、アナフィラキシー反応、蕁麻疹を含む重度の過敏症状
● 無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症
● 間質性肺炎
● 重症筋無力症

これらの症状や異常を感じた場合は、すぐに服用をやめて、医師に相談してください。

参考：

医療用医薬品 : アトルバスタチン

スタチン系薬の解説：日経メディカル

アトルバスタチン：Wikipedia

著者紹介： スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士は、学術・研究分野での確かな経験と、査読付き科学雑誌での出版、ファイザーなどの大手製薬会社での研究経験を有する薬学博士です。当ウェブサイトのすべてのページで専門知識を監修しています