イミクアッドクリーム（Imiquad cream）

著者 スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士 Ph.D.

イミキモドの作用機序と効果

効果効能：
尖圭コンジローマ（性感染症の一種で、外性器または肛門周囲に小さなイボ（腫瘍）ができる）
日光角化症（顔面または禿頭部に薄紅色、褐色をした斑状のシミが生じる皮膚がんの一種）

有効成分：イミキモド（Imiquimod）
皮膚に存在する細胞にはたらきかけることでウィルスの増殖を抑制する作用や、ウィルス感染細胞を妨げることによりイボを消失させる効果を持ちます。米国や欧州では、基底細胞がんの治療にも用いられている成分です。

イミキモドクリームの使用方法

一般的な外用薬とは使用方法が異なります。ご注意ください。

尖圭コンジローマ：使用可能部位は外性器または肛門周辺に限ります。適量を週に3回、1日1回、就寝前に患部に塗布し、よく擦り込んだのちに6～10時間そのままの状態を保ちます。起床後にせっけんを用いて水または温水で塗布した薬剤を洗い流してください。

日光角化症：使用可能部位は顔面または禿頭部に限ります。適量を週に3回、1日1回、就寝前に患部に塗布し、8時間を目安としてそのままの状態を保ちます。起床後にせっけんを用いて水または温水で塗布した薬剤を洗い流してください。4週間使用したのち4週間休薬し、病変が消失した場合は終了、効果が不十分だった場合はさらに4週間使用してください。

●連日塗布は避け、隔日で使用してください。
●尖圭コンジローマに使用する場合は、使用期間は原則として16週間までとします。
●治療部位へ塗布したあとは、ほかの部位へ付着しないように注意し、せっけんを用いて手指を丁寧に洗ってください。
●本剤を塗布した部位をばんそうこうやテープなどで覆わないようにしてください。

イミクアッドクリームの個人輸入

イミクアッドクリーム（Imiquad cream）は、インドのムンバイに本社を置き、皮膚やがんの分野において医薬品の開発を行うグレンマーク製薬社の製品です。日本では発売されていませんが、個人での使用を目的とした個人輸入を利用して購入できます。

イミキモドの禁忌と副作用について

●尿道、腟内、子宮頸部、直腸、肛門内には使用しないでください。
●眼、口唇および鼻孔、創傷面には使用しないでください。
●妊婦および小児に対する安全性は確立していません。
●連日の塗布は症状が悪化する恐れがありますので、避けてください。
●高温・凍結を避けて、子どもの手の届かないところに保管してください。

イミクアッドクリームの主な副作用：紅斑、びらん（ただれ）、湿疹など

まれに、重大な副作用として重度の潰瘍、びらん、紅斑、浮腫、表皮剥離などの皮膚障害が報告されています。また、女性が膣口および尿道口付近に塗布した場合、疼痛や浮腫などによる排尿困難が起こる場合があります。

本剤を使用中に体に異常があらわれた場合は即座に使用を中止し、適切な処置を受けてください。

参照：

イミキモド – Wikipedia

医療用医薬品 : ベセルナ

尖圭コンジローマに対するイミキモドの使用成績調査

イミキモド・クリーム剤（販売名 : ベセルナクリーム 5%）の薬理作用と臨床効果

著者紹介： スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士は、学術・研究分野での確かな経験と、査読付き科学雑誌での出版、ファイザーなどの大手製薬会社での研究経験を有する薬学博士です。当ウェブサイトのすべてのページで専門知識を監修しています