メフロタス（Meflotas）

著者 スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士 Ph.D.

メフロキン塩酸塩の作用機序と効果

メフロタス(Meflotas)の有効成分メフロキン塩酸塩(Mefloquine)は、マラリア治療および予防のために用いる抗マラリア剤です。熱帯熱マラリアや三日熱マラリアなどのマラリア寄生虫を駆除します。マラリア流行地へ渡航する際の予防薬として、また、帰国後の輸入感染の治療薬として使用されます。

メフロキン塩酸塩の服用方法

通常、メフロキン塩酸塩として、825mg(3錠)〜1,100mg(4錠)を2回に分け服用します。メフロタス(Meflotas)の服用量は体重によって異なります。

治療の場合

・30kg以上、45kg未満
1回目は550mg(2錠)を服用し、6〜8時間後に275mg(1錠)服用してください。

・45kg以上
1回目は550mg(2錠)を服用し、6〜8時間後に550mg(2錠)服用してください。

＊感染地（メフロキン耐性のマラリア流行地域）および症状により、体重に応じて1,100mg(4錠)〜1,650mg(6錠)を2〜3回に分割して服用します。

・30kg以上、45kg未満
1回目は825mg(3錠)を服用し、6〜8時間後に275mg(1錠)服用してください。

・45kg以上、60kg未満
1回目は825mg(3錠)を服用し、6〜8時間後に550mg(2錠)服用してください。

・60kg以上
1回目は825mg(3錠)服用し、6〜8時間後に550mg(2錠)、その6〜8時間後に275mg(1錠)服用してください。

予防の場合

メフロキン塩酸塩としてメフロタス(Meflotas)を、206.25mg(3/4錠)〜275mg(1錠)、マラリア流行地域到着1週間前から服用を開始します。1週間間隔（同じ曜日）で服用してください。マラリア流行地域を離れた後も4週間は服用してください。
流行地域での滞在が短い場合でも、流行地域を離れた後4週間はメフロタス(Meflotas)を服用してください。服用量は体重に応じて異なります。

・30kg以上45kg未満
206.25mg (3/4錠)を服用してください。

・45kg以上
275mg (1錠)を服用してください。

メフロタス（Meflotas）の個人輸入

メフロキン塩酸塩を含む製品は個人輸入で入手することが可能です。ただし、代行サイトを通じて購入する場合には、製品の正規性やメフロタスの副作用に関する情報を十分に把握することが必要です。

メフロキン塩酸塩の禁忌と副作用について

メフロキン塩酸塩の禁忌と副作用についてです。

禁忌

● 本剤の成分又はキニーネ等の類似化合物に対して過敏症の既往歴のある患者
● 低出生体重児、新生児、乳児
● 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
● てんかんの患者又はその既往歴のある患者
● 精神病の患者又はその既往歴のある患者
● キニーネ投与中の患者
● ハロファントリン（国内未承認）投与中の患者

副作用

メフロキン塩酸塩(Mefloquine)の服用に際して、以下のような副作用が現れることがあります。

● めまい、ふらつき、倦怠感、頭痛
● 不安感、無気力、抑うつ状態、感情不安定、不眠
● 発熱、吐き気、嘔吐、悪寒、腹痛、消化不良、下痢
● 過敏症、発疹、痒み、じん麻疹
● 脱毛、脱力感、筋肉痛、神経症
● 視力障害、聴力低下、耳鳴
● 動悸、肝機能値異常、不整脈、高血圧、低血圧など

また、深刻な影響を及ぼすことがある副作用が現れる可能性があります。

● スティーブンス・ジョンソン症候群
● 中毒性表皮壊死症
● 幻覚、錯乱、妄想
● 肺炎、肝炎
● 呼吸困難
● 循環不全
● 心ブロック
● 脳症

上記の症状や異常が見られた場合は直ちに服用を中止し、医師の診察を受けてください。

参照：

医療医薬品：メファキン

メファキン「ヒサミツ」錠275の基本情報：日経メディカル

メフロキン：Wikipedia

著者紹介： スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士は、学術・研究分野での確かな経験と、査読付き科学雑誌での出版、ファイザーなどの大手製薬会社での研究経験を有する薬学博士です。当ウェブサイトのすべてのページで専門知識を監修しています