デュゼラ (Duzela)

著者 スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士 Ph.D.

デュロキセチンの作用機序と効果

デュロキセチンは、「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤（SNRI）」に分類される医薬品です。
うつ病・うつ状態の治療に加えて、神経障害性疼痛などの慢性の痛みの緩和にも使用されます。
うつ病の原因のひとつに、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの働きが低下し、神経の機能が乱れることが挙げられます。その結果、意欲の低下、不安、イライラ、不眠など、日常生活に支障をきたす様々な症状があらわれます。
デュロキセチンは、神経伝達物質がシナプスに再び取り込まれる「再取り込み」を抑えることで、脳内のセロトニンやノルアドレナリンの濃度を高め、神経の伝達を整える働きがあります。これにより、気分の落ち込みや不安などの改善が期待できます。
さらに、これらの神経伝達物質は痛みの抑制にも関与しており、デュロキセチンは脳の「下行性疼痛抑制系」を活性化させることで、痛みを和らげる効果も発揮します。

適応症：うつ病・うつ状態、糖尿病性神経障害に伴う疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛、慢性腰痛症に伴う疼痛、変形性関節症に伴う疼痛

デュゼラの服用方法

デュロキセチンは症状によって服用方法が異なります。

[うつ病・うつ状態、糖尿病性神経障害に伴う疼痛]

1日に1回、朝食後に40mgを服用してください。服用は1日あたり20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量します。
なお、効果が不十分な場合には、1日あたり60mgまで増量することができます。

[線維筋痛症に伴う疼痛、慢性腰痛症に伴う疼痛、変形性関節症に伴う疼痛]

1日に1回、朝食後に60mgを服用してください。服用は1日あたり20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量します。

デュゼラの個人輸入

デュゼラは、インドに拠点を置く製薬会社「サン・ファーマ」が製造を手がけています。また、ベストお薬では、お客様のご希望に応じて、海外医薬品の個人輸入をサポートするサービスを提供しております。ご注文からお支払い、輸入に関する手続きや通関、そしてお届けまでの流れを、当社が一括して代行いたします。

デュロキセチンの禁忌と副作用について

デュロキセチンは成分への過敏症歴がある方、MAO阻害剤を投与中または中止後２週間以内の方、高度の肝・腎機能障害のある方、コントロール不良の閉塞隅角緑内障の方は使用できません。

服用中は不安や興奮、アカシジアといった精神症状の悪化を観察し、異常時は増量せず減量・中止を検討するとともに、定期的に肝機能検査（AST・ALT・γ-GTP・総ビリルビン）と心拍数・血圧測定を行ってください。眠気やめまいが出た場合は運転や危険作業を避け、服用終了時は不安やめまい、電気ショック様感覚などの離脱症状を防ぐため必ず徐々に減量して中止してください。

参考：

医療用医薬品: デュロキセチン

SNRI（セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬）の解説

デュロキセチン：wikipedia

著者紹介： スワティ・プンド 薬学 博士 スワティ・プンド 薬学 博士は、学術・研究分野での確かな経験と、査読付き科学雑誌での出版、ファイザーなどの大手製薬会社での研究経験を有する薬学博士です。当ウェブサイトのすべてのページで専門知識を監修しています